ボットの見直しと改善

このページでは、ボットのパフォーマンスを向上させるために、CXone Bot Builderで会話データを確認する方法について説明します。 これは、ボット実装プロセスの5番目のステップです。

ボットの初期ユースケースを設定し、テストを開始した後、 Bot Builderは現在の設定がどの程度効果的かを検証するために使用できるデータを取得します。 最初は、ボットとのテスト会話から得られたデータです。 後日、ボットを本稼働させた後、データにはコンタクトとのライブ会話が含まれるようになります。

このデータを見直すことで、ボットのパフォーマンスを改善できる場所を見つけることができます。 ボットのパフォーマンスは、どれだけ正しくインテントを予測できたかで示されます。 ボットが間違ったインテントを予測すれば、コンタクトが目標を達成するのが難しくなります。

会話データの見直し

ボットが扱うすべての会話を見直すことができます。 これにより、お客様のボットがどのように応答するか、ボットがどこで困っているか、コンタクトがボットとどのようにインタラクトし、どのような問題があるかを直接見ることができます。 この情報は、ボットのインテント閉じた コンタクトが発言または入力した内容の背後にある意味や目的。コンタクトが伝えたいことや達成したいこと。ルール閉じた 文脈に応じて変化しないメッセージに対するボットの応答を定義するために使用されます。ストーリー閉じた 意図と文脈に基づくインタラクション処理のためにボットをトレーニングする目的で使用されますを改善するために使用できるので、貴重な情報です。

Bot Builderの以下のオプションで会話データを見直すことができます:

  • インサイト:ボットのレポートとリアルタイムのインタラクティブな分析を提供します。 
      • ダッシュボード:顧客の会話やメッセージに関するリアルタイムのデータを表示するウィジェットを提供 します。
      • ジャーニー:顧客との会話におけるインテントのフローに関する詳細な分析を提供します。
      • 会話すべてのボットの会話を表示し、確認することができます。 これらの実際の会話からトレーニングデータを検索、タグ付け、または作成することができます。
  • NLU受信トレイNLU閉じた このプロセスは自然言語処理(NLP)を拡張し、理解した内容に基づいて判断またはアクションを実行します。データを管理してボットの品質を改善するのに役立ちます。 コンタクトからのすべての新着メッセージが表示されます。
  • クエリー検索検索バーを使用して、NLU受信トレイやインサイトセクションの検索結果を絞り込むことができます。

インテントを評価する

インテントを評価し、調整することは、ボットのレスポンスを修正する際に、彼らの課題をソリューションに変換するのに役立ちます。 すべてのユーザーの行動に対応することはできませんが、共通の摩擦点やフラストレーションに対処することはできます。

会話を見直しながら、インテントデータが効果的で効率的かどうかを評価します。 コンタクトは簡単に望む結果を得られるか? そうでない場合は、インテントが十分に具体的でないか、具体的すぎるか、トレーニングデータが不十分かを判断します:

  • ボットはコンタクトが何を望んでいるかを確実に理解しているか? そうでない場合は、ボットが確信の持てないインテントにさらに学習例を追加します。
  • いずれかのインテントは本質的に同じと言えるほど似ているか? もしそうなら、より一般的なインテントの下にそれらを組み合わせ、異なるシナリオを認識するためにボットをトレーニングするために例を使用することを検討してください。
  • コンタクトは既存のインテントでカバーできないことを言っているか? その場合は、インテントを追加するか、現在のインテントにトレーニングデータを追加することを検討してください。

ボットレスポンスの質を高める

Bot Builderには、ボットのパフォーマンスを向上させるのに役立つ機能があります。 最初のインテント、ストーリー、ルールのセットでは、これらの機能を利用できなかったかもしれません。 ボットレスポンスを改善するために、以下の機能が役に立つかもしれません:

  • ボットレスポンスで異なるアクションを使用することで、レスポンスをよりスムーズ、人間的、またはユーザーフレンドリーにすることができないか、レスポンスを調べてみてください。
  • どのインテントも、マルチインテントになり得ます。 マルチインテントは、コンタクトが1つの発話で2つのインテントを組み合わせる場合に有効です。 例えば、コンタクトがありがとうございましたと言うとき。 ボットへの1つのメッセージとしてのさようならは、ありがとうのインテントとさようならのインテントを組み合わせています。
  • まだ特定できていない場合は、あなたがすでにお客様のインテントの中でマップしたハッピーパスに対応するアンハッピーパス閉じた 意図に対して誤った結果を生み出すストーリーを特定してください。 それらをどのように扱うかを計画し、必要なトレーニング例とともに、必要に応じてストーリーやルールを追加します。
  • どのようなエンティティまたはスロットが要求されるのかを検討します。 エンティティは会話から収集された情報の断片です。 スロットは変数のようなもので、収集したエンティティを保持することができます。
  • スロットを充填するためにコンタクトから情報を収集するプロセスを簡素化するために、フォームが必要かどうかを決定します。 ボットはフォームに従って質問し、コンタクトから情報を収集することができます。 ボットにコンタクトへのフォームを表示させることもできます。
  • リッチメッセージング、ボットメッセージのバリエーション、スマートタイピングフォールバックセーフティネットなど、ボットレスポンスに追加オプションを設定します。

ボットを改善できる状況

見直し中に、今後の会話をさらに改善する方法をボットに指示するアクションを実行できます。 以下のリストには、改善が必要な状況と、可能な対策が書かれています。

  • インテント分類の信頼度が低い:インテント分類は正しいが、ボットの信頼度が低い場合は、インテントのトレーニングデータを追加して、ボットの信頼度を高めます。 トレーニングデータには、インテントの例とストーリーが含まれます。 インテントの分類が正しくない場合は、変更します。
  • ボットアクション予測の信頼度が低い:トレーニングデータを追加して、ボットがこの状況で取るべきアクションをより確信できるようにします。
  • ユーザーのフラストレーション:これには、人間への転送(ハンドオーバー閉じた ライブエージェントへの転送を必要とするコンタクトからのメッセージ)の要求、以前に言ったことの繰り返し、または侮辱が含まれる場合があります。 問題に関するトレーニングデータを追加するか、フォールバックNLU信頼しきい値を調整します。 これにより、ボットがユーザーを支援する方法がわからない場合に、ハンドオーバーをより早く使用するようにボットに指示できます。
  • 「Out_of_scope」のインテントまたはフォールバック動作:これは、ユーザーがボットに対応していないことを要求しているか、ボットがフォールバックを使用するのが早すぎるように見える場合があります。 誤って分類されたインテントを確認して修正し、ボットが単に状況を誤解していないことを確認します。 新しいストーリーまたはルールを追加して、ボットが次に何をすべきかを示します。

フォールバックとセーフティネット

お客様のボットを見直し、改善していくうちに、コンタクトがボットに不満を抱きやすい場所を特定し始めるでしょう。 その時こそ、ボットにフォールバックとセーフティネットを追加する時です。

  • フォールバック:これは、ボットが続行の方法に確信が無いときどうすればよいかを教えます。 フォールバックは次の2種類があります。
    • NLU フォールバック
    • アクションのフォールバック:します。
  • セーフティネット:セーフティネットは、ボットやボットが接続するシステムに別の問題が発生した場合にどうするかを設定することができます。 これには、ボットがコンタクトに応答するのに通常より時間がかかることなどが含まれます。

さらに、これは、ボットがドメイン外のコンタクトメッセージに応答できるように、必ず範囲外のパスを持つようにするいい機会です。